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20131028

百年前の漁師のセーター




Fisherman sweater (Replica)
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Maison Martin Margiela, circa 2013
wool_100%
made in Italy
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パソコンを買い換えました。
掃除機のような排気音も発狂しそうになるタイムラグも起こりません。
心機一転ブログを再開させようと思います。

まあブログ放ったらかしてた原因はパソコンだけじゃねえだろって話でsg











「寒さに向き合う服」をテーマにした(私見ですが)今秋冬コレクションの中でも
ひときわ“温かそう”だったレプリカシリーズ、北の海のニット群。

もちろん気になってはいましたよ。レプリカ好きですしね。
ただ気にはなっていたものの「絶対買う!」って感じでもなくてですね。




13AWトランクショーの記事でも書きましたが今回のレプリカは全5種類。









①1963年、エディンバラのアランセーター


うむ。
これぞアランセーターって感じですね。複雑な編み模様が素敵です。
ただその編み模様にいまいちグッとこないというか。
これなら今現在もあちらの北の海で作ってるような
「本物」のアランセーター探せばそれでいいんじゃねって思えてきて。
わざわざレプリカで大金叩くほどでもないかなー。

パス!








②1953年、グラスゴーのボックスセーター


うむ。
これは可愛いし欲しいなって思いました、正直。
肩の変形ラグランな編み方も素敵だし、腕の太さがなんとも面白くてですね、
セリーヌ様などがやってるようなオーバーサイズの着方が自然にできそうでしたし。

ただね、これ首がものっすごい詰まってるんですよ。
おそらく防寒の為でしょうが首は太いわ頭はデカイわの僕にとっては鬼門でしかない。
シルエットは可愛かったんですけどね。
ものの例えじゃなく本当に息が詰まるっていうね。

パス!








③1975年、ラーウィックのカーディガン


カーディガンはお呼びじゃない。(・∀・)カエレ!!











④1872年、カークウォールのアンダーウェア


これにいたっては実物を見てもいないのでパスも何も。
ばかやろーまだはじまってm(ry






ていう感じでですね、ああーいいですねえ可愛いですねえとはなったんですが
よっしゃ買おう!とまではならなかったんですよね。

なのでシーズン突入してレプリカニットの話題が燃え上がり始めても
そこまで興味を持ってませんでした。
全5種類って聞いていたけどもう1つ確認してないのあるな、て事に至っては
自分の聞き間違いだったんだろうと、気にも留めていなかったのです。




そして、10月


「レプリカニット、ようやく最後のが入ってきたんですよ〜」








・・・・・・。








・・・・・・・・・・・・。








・・・。






















この金でそのセーターを譲ってください
お願いしますなんでもしますからぁ!!







おおぉぉ。


なんということでしょう。
事故です大事故です。
他の用事に使う予定で貯めていたお金を全部ぶちまけました。






では改めまして、




⑤1905年、インヴァネスのフィッシャーマンセーター


綱を這わせたような太い編み模様は
防水性・防寒性に富むという機能面での利点はもちろん、

“家に固有の編み目にすることで
万一海で命を落とした時、流れ着いた遺体が誰なのか識別できるようにする”という
なんとも悲しみロマンティックな由縁があるんだそうで。






そう!その個体識別を目的に発達したであろうこの、この!!

記号かあるいは言葉のように並べられた様々な編み模様の
ただひとり、ただひとつを示そうとする静かな主張が!
きっと百年前にはこれを着た誰かが生きていたんだろうなあって!
ね!!

「そう!これ!これがレプリカ!! おれ!これ!ほしい!!」







見事お買い上げでございます。




勢い余っておおきめMサイズ。



フィット感からしたら正直Sサイズのほうがジャストで着れそうでした。
ただもうこの色の在庫がこれしかねーよって言われて、もう…。
そういう買い方したらあかんよって散々言われてるのに。
どうしようもないですね。


特に袖が長めなので結構だるく着ることになります。
上の着画だと美形じゃなくて髭の方のイメージですね。



あ、ちなみに色によって質感が微妙に違ってですね。
ネイビーやホワイトは柔らかい縒りのニットなんですが
グリーンの方は若干圧縮加工がかかったような目の詰まった出来で、
ほんの気持ち分スリムフィットな感じでした。




まあー、でもジャストできっちり着るのもいいけど
大きめにだらーっと着てもかわいいんじゃね?ってことで、
半ば無理矢理でしたが納得しました。

編みは複雑ですが基本的にそこまで厚手では無いので
長めの袖はぐしゃっとまくり上げちゃっても邪魔にならないですし。



それにほら、公式eブティックだって袖だるーんだし
きっとああいう風に着たほうがCOOLなんだぜ??

(公式eブティックって売る気あるのかないのかたまに本気で解らなくなる…)


(美形の子の絶妙なユルさ、かっこいいっすね…)









なんにせよ、よいものを手にできて私は満足です。

20130621

革のふくろ


Two fold pouch
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ARTS&SCIENCE, circa 2013
cow leather_100%
made in Japan
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記事のタイトルにブランド名が入ると
それだけで結構長ったらしくなりがちだったので
思い切ってカットしてみました。

解り辛いかも、とは思いましたが謎めいた雰囲気がそれはそれでいい感じなので、

これからのタイトルはトルネコの不思議のダンジョンでいうところの
鳥の絵の巻物」とか「青い草」とかのああいう雰囲気で付けていこうと思います。

ソニアさんのアレみたいに一度にたくさんのブランドが列挙されるならともかく、

ここじゃ出てくるブランド自体限られてますしね。




で、今回の記事はそんなソニアさんのお店「ARTS&SCIENCE」の商品です。


ソニアさんの例の本をリスペクトする程度にはA&Sのファンではあるのですが、

オリジナルブランドのお洋服は打率2割くらいでしかヒットせず。
お買い物のメインはもっぱら小物や生活雑貨です。
こちらはセレクトもオリジナルも好みのものがたくさん。




特に革製品はご本人がお好きなのかなんなのか、

それなりの価格で色々とこだわった商品が多く見受けられるように感じます。


今回のこの鞄も形は極々シンプルなのですが、

スウェーデンで獲って
イタリアで鞣した革を
日本で縫って作られているという、
なんとも国際色豊かな出自のアイテムだったりします。







御覧の通り、ちょっとビックリするくらい簡素な作りです。

3辺を縫い合わせてくるってひっくり返しただけ。
裏地とかもありません。
鞄というより本当に「ふくろ」です。

中にはブランド名とmade in japanの表記タグが。








適当にモノを詰めて口を折曲げれば

このごろ流行りの(ちょっと遅い?)クラッチバッグに早変わりです。

ひとつ折りでもいいし、くるくるっとまるめちゃってもかわいい。

写真のはまだ革が硬いので馴染んでませんが、じき大人しくなるでしょう。







表に見えるデザインらしい所と入ったら

このロゴと縁の線模様?のようなものくらい。
シンプルで良いですね。
でもブランド&メイドインジャパンのタグなら内側にもあるんだから、
ここはシンボルの鍵束スタンプだけにしてくれてもよかったのよ?




あとやっぱりこの革にこだわりがあったらしく、先述の出自の他にも

「言葉で表せばヌメ革なんですけど、
 ヌメよりももっと白さが際立っていてすごくいい革なんです!」
と、熱くおすすめして下さいました。


たしかによくあるヌメよりも白っぽくて美肌です。

ですがどのみち使ってるうちに汚れt 味が出てくるのがヌメ革の運命、
じきに逞しく生まれ変わってくれることでしょう。







こちらの既にものすごく逞しい顔つきのポーチは

いつかのメリークリスマスに同じくA&Sで買ったもの。
アンテロープ?という鹿っぽい動物の革だそうで、表情豊かなオイリー肌です。


このポーチに細々しいものを押し込み、それとお財布を入れれば

それだけでいい感じの満載感が漂う規模のふくろですが、
「財布と+αだけだから大げさな鞄は要らないや」ってときには
本当にちょうどいいです。




といっても、流行の荒波に真っ向勝負で「小脇にクラッチじゃゴラァ!」って

やれるようなタイプの気合い入ったアイテムでもないので、





こういう風に、

飲み物とこのふくろを抱えながら
のんびりと町中散策とかできたらいいなあって思います。







ホリーゴライトリーの快活さが大好きです。

いつか部屋にバスタブを置いてソファ代わりにしたいものです。


おしまい。

20130216

裾にファスナーを設えたパンツ



Trousers with zipper bottom
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COMME des GARÇONS HOMME PLUS, circa 2013
wool_100%
made in Japan
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コムデギャルソンのシーズン立ち上がりはいつも盛り上がりますね。
店内の雰囲気がガラリと変わって新商品が立ち並び、
いつもどこに潜んでいるのか濃いい信者の方々で店内がごった返す。


本来ならばこれぞコレクション!と呼べる品をいち早く購入するのが
立ち上がりの礼儀というものなのでしょうが、
この度購入したこのパンツは見事にコレクション外品です。


自由な意志と不屈の精神があって初めて着られる強いコムデギャルソン
×
そのスピリットに果敢に挑戦する濃いい信者の方々

見るのは好きだけどハマるのはちょっと…みたいなライト層の方々
×
そこまで強くあらずとも着られる軽めで楽しいコムデギャルソン


毎度思うのですが上手くできていますよね。
コムデギャルソンへの信仰がどの程度だったとしても
お店に行ったら何かしら欲しくなるものがあるっていう。


しゃらんとした黒いパンツを足したいと思っていた
ココロの隙間にジャストフィットでした。









コムデギャルソンおなじみの黒いウールギャバジン。
さらさらしていてきちんとした品もあって、良い生地ですね。

一般的なスラックスと同じような作りですが、センタープリーツが無く
つるんとした面構えなので幾分カジュアル感が出てます。









ボタンは今シーズンオリジナルのゴムボタン。


ゴムボタン!!


留めるに使いづらい・生地が傷みやすい・そもそもダサい

ものの見事に三重苦を背負って生まれた罪深き汝の名はゴンヴォダン!!おお!!


一体全体どうしてこんな仕様に・・・?


コレクションテーマが"POOR KING"だから馬鹿王様っぽく
ゴシック調のデコラティブさをチープな素材で出したかった


今シーズンのビジュアルテーマである「AKIRA/大友克洋」
世界観にあわせてデストロイでカオスな雰囲気を出したかった


取り急ぎ思い当たるのはこの2つなんですが、どっちかなんでしょうか。
うーん。


パンツに留まらずジャケットもコートもシャツすらも全部このゴムボタン。
すいませんこの仕様はナシっすわ。










おしり

ポケットの片方だけフラップ付き。
コムデギャルソンのボトムスによくある仕様ですね。
そしてここにもゴ ム ボ タ ン がっ・・・!









すそ

このパンツ一番の特徴であるさりげないギンギラギンジップ。YKK製。

元々はストレートシルエットなパンツの裾にジップがくっ付いていて
の部分だけ強烈にテーパードがかかるようになってます。

もちろん開けばすとんとストレート。
その場合もぱっくり開いたジップがちょっとした飾りになってかわいい。


これ、内側の布を切り取っちゃえばスリットみたいになってもっとかわいいかも。









うらじ

こちらもギャルソンおなじみの生成り色の裏地。
相変わらずきちんと作ってあるなあって感じします。

縫製や作りに関してあんまり詳しいことは解らないけど
かわいいばっかりできちんと作られていないボロはいやよ、

そんなわがままでめんどくさいオレのような客にも

「とりあえず縫いの悪さとかに目を光らせる必要は無い」

と思わせてくれるコムデギャルソンのこの安心感。
こういう心地良さをブランドの名の下に保証してくれるのは嬉しいですよね。
嬉しいですよねっていうかそれあってこそのブランドだろって話ですけど。







サイズS

何かしら裾にディテールがある=お直し不可
というトラップをかいくぐって見事ジャストサイズでした。
くるぶし2/3くらいで踵が完全に露出する軽い丈。

たぶんもう少し足の長い方ならくるぶしが出るくらいの半端丈になって
さらにかわいいんだと思います…。


あとこの写真だと解りやすいかと思いますが
タグの下にある白っぽいでこぼこのラインはゴムなんですよ。
要は滑り止めですね。こんな仕様、前からありましたっけ?
もし今季のゴムディテール()にあわせたものだとしたらグッジョブです(これだけは)。


縫製責任の飯坂さんはこういうちょっと変わったボトムスでよくお見かけしますね。
いつもありがとうございます




シーズン中に生地違いが出るっぽいと聞いたので
物によってはそれも欲しいなあと思える、使いやすいパンツです。




ちなみに









散々disりましたゴムボタンは撮影後に見事抹殺せしめました
代わりにコムデギャルソンで良く使われているホーンボタンを洋裁屋さんで見つけたので
現在はこれに挿げ替えてあります。


満足満足。

20130114

後染めされた緑色のシャツ




Over-dye shirt
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Maison Martin Margiela 10, circa 2012
cotton_100%
made in Romania
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またか、またSALEの話か。


そうですまだまだ続きますSALE無双




メゾンマルタンマルジェラのライン10、

<男性のためのコレクション>のシャツです。

コレクション、といっても形は極々ベーシック。
脇に穴が空いてるとか裾が折れ曲がってるとか、
いかにもマルジェラなギミックは一切ありません。

くったりとした柔らか素材で肌触りは良いものですが
やっぱりマルジェラっぽい凝りポイントはぱっと見では解らない感じ。


じゃあ何でおまえこんな普通のシャツを
わざわざマルジェラで買うたん?
て話ですけど。

毎回お店にお邪魔する度、何となく目に入ってはいたんですよ。
ほんとに何となく、色が気になる感じで。


でもまあやっぱり極普通のシャツに3万円弱はなあ・・・
ってことでスルーしていたら見事セールに。

ちょっと浮いたお金ができたってのもあって40%OFFで購入しました。






買って後々に調べて解ったのは
これがどうやらオーバーダイ加工、つまり後染めのシャツらしいということ。


言われてみれば確かに。
深みのあるカーキグリーンは所々色むらが感じられていい雰囲気です。
コットン生地のクッタリ感といい、縫い目や端の色褪せ感といい
よくよく見れば自然で味のあるユーズド感も見受けられます。


色の雰囲気に惹かれて購入した私の目に狂いはなかった
ってことでいいっすかね (ドヤァ





ルーマニア製

これがイタリア製だったらもっと割高だったのかと思うと・・・(ガクブル


メイドインイタリアの維持でブランドの格が上がるのも嬉しいですが、
こういう消耗の激しい、かつそんなに凝ってないアイテムを
イタリア外産で安価に仕上げてくれるのも結構嬉しいような。


上手に騙し続けて下さるのでしたら何でもいいです。


はじめて見た時はムキになって取り外していた
このベロみたいな産地表記にももう馴れちゃいました。
ダサいとは思いますがまあいいやって。

ただ印字が潰れるような仕様は止してくれ





ぺろん、サイズ46

特に浮つく所もなくちょうどいい感じ。袖はちょっと長いかもしれない。



緑系統のシャツて実はこれが初めて。
鮮やかなグリーンはきついかもですがこれくらいダークな色味なら
色々と着回し易くて重宝しそうです。

20130111

山吹色のリブ編みセーター



V-neck Sweater
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MARNI, circa 2012
wool_100%
made in Italy
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ドキドキ☆ワクワク☆SALE無双、第二弾は
マルニのプルオーバーニットにござりまする。


2012AWのルックでこちらの御方がお召しのものです。




かわいい///


実際は ジャケットの上にニットを被る っていう
わけわかんない事やってるのにそこはマルニマジック、
御覧下さいこのえも言われぬ洒落た雰囲気。
「MARNIはお洒落さん」はもはや世界の共通認識ですね。


同型で赤いのもあってあれもかわいかった。




ねえ何その尻尾!?
わけわかんないけどかわいいなあおい///
これをファーストルックにするとか本当にコンスエロ様は解ってらっしゃる・・・



とまあ、コレクション公開時点で既に欲しい欲しいお化けのターゲットだった
こちらのニットなんですが、色々あって見送りが決定していたんですよ。

ルックでも目立ってるし即完売とかだろうなああああって
ろくに追跡もせず放ったらかしていたところ、





SALEで70%OFFの投げ売り御免





・・・(^v^)


もうね、
やめて!そんなに自分のこと傷つけないで!!
あたしが買うから、買うからもうやめてええええええ
みたいな。

結果として欲しかったものを破格で買えたんだから嬉しいんですが。






ブランド公称では「GOLD」とのこと。
黄金の小麦畑を描け」って言われたら真っ先に選びそうな感じというか。
まあマスタードって言った方が通じがよさそうですけど。


生地はウール100%で割としっかり編まれたリブニットなんですが、ものすごく柔らかい。
手触りもすべすべしていて、素肌にも全然ちくちくしない。
カシミア様やアルパカ様の加護を受けているわけでもないのに、すごい。

「マルニは生地がいい」ってのもよく聞く話ですけれど
こういうことなんだなって感心しきりです。


でサイズ。
私はてっきり「ジャケットの上から被る」芸当は
ニットのサイズを上げることで実現させてるんだろうと思ってたんですけど、
どうやら同サイズをチョイスすればルックが完成するていで作られてますね。
アームも身頃も結構ゆったりです。

なので上に何か羽織ろうとした時にちょっとつっかえるかも?
同じくアームゆったりのアウターなら平気かもしれませんが
それこそお洒落なジャケットとかはダメでしょうね。



ところで、






タグ、ダサくなりましたよね・・・



ちょうど去年頃から?おなじみの赤い刺繍タグからこのようなプリントタグに。
レディスでは変わらず刺繍タグが使われていますし、
廉価ラインでは男女ともこのプリントタグっぽいですし、
単純に差別化したかっただけなんでしょうかね。

まあ元の刺繍タグも安っぽいっちゃ安っp 
マルニらしい素朴な可愛らしさがあって好きだったんですけどねえ、刺繍。残念。






共布、ならぬ共糸。うれしい。
こういう付属品が抜かりないブランドは好きになっちゃいますね。
んもう、コンスエロ様ったら・・・///




思えばこのシーズンはニットが豊作でした。
この寒さはまだまだ続きそうですし、ニットの活躍する時間も多そうで嬉しい限りです。


それではまた。